第3回「新・文明の旅」現地リポート
20180315 タムガリ遺跡
バスでの長旅を終え、ようやくタムガリ遺跡へ到着しました。タムガリ遺跡とは、カザフスタン東部に位置し、ユネスコの世界遺産に文化遺産として登録されている古代遺跡です。
しかし、バスが到着したのはこんなところに遺跡があるのかと思うような周囲とさほど変わらない丘と平原でした。
入口から少し歩いていくと、表面がつるつるとした岩が峡谷のようになっていて、その岩には馬や山羊などの動物と、夫婦やシャーマンを表現しているとされる人の形をした絵が、数多く描かれていました。大きさは大小さまざまで遠くからでもはっきり見えるものと、近くにきてようやく見つけられたものと様々でした。
これらの岩絵は最も古いものでは紀元前14世紀頃から描かれはじめたとされ、何の為に描いたのかなど、はっきりとした理由はわかっていないそうです。
1時間30分以上の時間をかけて、岩絵だけでなく生贄の儀式が行われた場所とされる祭祀跡や墓所などの遺跡をじっくりと回り、中央アジアの古い歴史と遊牧民が生活する大自然を感じることができました。とても貴重な体験ばかりで、タムガリ遺跡を訪れることができて本当に良かったです。
帰り道、時間帯も相まってか反対車線は帰宅する車で渋滞していました。排気ガスが公害になっている、という社会問題の一端を目撃した気分でした。夕食は各自で、私はホテルから徒歩ですぐのレストランに行きました。しかし、メニューは全て現地の言葉で英語も通じず、ジェスチャーでようやく通じたといった状態でちょっとした冒険気分でした。言葉が通じなくても伝えようと思う気持ちがあれば通じるのだな、と思いました。また、店員さんはとてもよくしてくれたので、現地の人の温かさに触れることができました。
外国語学部 安田萌々佳