第3回「新・文明の旅」 訪問国レポート
2017年3月24日 韓国「中央アジア村」を歩く ~ 帰国
■2017年3月24日
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今日が最後の視察です。ソウル市の東大門にある「中央アジア村」と呼ばれる一帯を探索します。ここは、1990年頃から中央アジアの商人などが住み始めた地域のようで、いたるところにキリル文字の看板が掲げられ、懐かしいウズベキスタン料理の油のような匂いが漂います(ただしメンバー全員、誰も食べていこうとは言わない…)。
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そして、ここにも深い歴史があるようなのです。1930年頃、朝鮮を支配していた日本によるソ連への諜報行為を防ぐため、スターリンによって日本人と見分けがつかない朝鮮人、約17万人が中央アジアに強制移住させられたというのです。
その結果、現在では二世や三世の朝鮮人、或いは中央アジアの商人などがここを行き交うようになったのだそうです。こうした争いに翻弄された民族の事実を、私たちはしっかり受け止めなければいけないでしょう。
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あっという間に、11日間の下見が終了しました。「中央アジア」とは、私たち日本人はあまり目を向けることのないエリアかもしれません。何となく北米や西欧に目を向けがちですが、世界を知るためには、そして日本を知るためには、重要な国々なのだと実感しました。
学生のみなさんも、ぜひ中央アジアについて自分なりの自由な視点で学んでみてください。
*このブログは、以下の教職員メンバーの調査を基に執筆しました。
櫻山義夫副学長、金彦叔先生、奈良環先生、岩田真理さん、本杉直子さん、木村学。
なお、写真は全て奈良先生が撮影したものです。
編集は野田茂さん、武田善樹さんにお手伝いいただきました。