大学院

深い専門性×広い視野×アカデミック英語

委員長ご挨拶

KAORI FAIRBANKS

フェアバンクス香織

外国語学研究科 委員長

副指導体制&定期交流研究会を通じて社会に通じる「知」を育成

 文京学院大学の男女共学化と同時に開設された外国語学研究科は、今年で19年目を迎えます。2023年度は2名の新入生を迎え、計12名でのスタート。<国際ビジネスコミュニケーション>、<英米文化理解>、<国際協力>、<英語教育・英語学>の全カテゴリーにまたがるだけでなく、出身国も中国、ベトナム、ウクライナ、そして日本と多岐にわたっています。社会人として日々働きながら大学院に通う学生もいれば、語学を集中的に学ぶべく海外に留学していた学生もいて、多様性をさまざまな形で体現した研究科になっています。
 外国語学研究科には学生のみなさんが充実した大学院生活を送ることができるよう、さまざまな取り組みを行っています。一つ目は、修士号の取得に際して「修士論文」と「課題研究」の二つから選択できるという点。まず修士論文では研究テーマを一つに絞り、関連分野の先行研究を経て、徹底的に掘り下げて見出した自らの見解を論理的に執筆していきます。修士論文では調べる過程よりも、調べたことをもとにいかに自論を展開できるかが重要になります。一方、課題研究では研究テーマに関することを多方面から調べあげていく——調査の実施とその記録・精査が主な取り組みとなります。課題研究の提出は1年に一度、2年間で異なるテーマに挑戦しても構いませんし、同じテーマをさらに深めていくことも可能です。
 二つ目は、副指導体制を整えている点です。外国語学研究科の学生は2年間通じて集中的に論文指導を行う「指導教員」に加えて、異なる視点・見解から助言を行う「副指導教員」の指導を定期的に受けながら、修士論文や課題研究の執筆を積み上げていきます。また本研究科では、2022年度から新たに「定期交流研究会」が始まりました。教員/学生という立場や研究分野の垣根を越えて意見を出し合う当研究会は、自らが掲げたテーマを多角的・多層的に捉える(捉え直す)絶好の機会になるでしょう。副指導体制と合わせれば、より充実した成果を出すことが期待されます。
 外国語学研究科の修了生の進路は多彩です。企業への就職の他に、中学校・高等学校教諭の一種免許状や専修免許状(英語)を取得して英語教員になった方、研究者になって大学の教壇に立っている方、アメリカ食品医薬品局(FDA)に関する研究を経て医療翻訳者の道を目指している方、日本語教員として外国人生徒と日々接している方など。もちろん他大学の博士後期課程への進学や海外の大学院への進学など、他にも可能性は無限です。上述した本研究科の取り組みはもちろんのこと、「ネイティヴ教員による英語共通科目(Academic Writing)」や「少人数指導体制」の機会を存分に活かしてください。本研究科でのそうした学び・経験の積み重ねが、みなさんの人生における新たなステージの設計、構築、完成につながる一助になると強く信じています。

外国語学研究科

アドミッション・ポリシー

外国語学研究科は、高度の英語力および専攻分野に関する専門知識をあわせもち、それを基礎に新たな知を創造し、その知から新たな価値を生み出してグローバルに活躍できる人材の育成を目的として、幅広い分野の研究科目によってカリキュラムが編成されています。
具体的には、以下の人材育成を念頭に置いています。

  • ①国際関係機関や国際協力団体、さらには国際的な活動を行っている企業など、様々な場所で活躍できる実践的な英語力とコミュニケーションについての理解、国際的な教養を有する人材。
  • ②英米の政治や文化の動きについて情報を収集し、仕事に活用するのに必要な実践的英語力と国際的教養を有する人材。
  • ③英語教育の現場でICT等を活用した高度かつ効果的な英語学習モデルを構築できる英語力や英語教育力、および英語という言語についての理解、さらに国際的な教養を有する人材。

したがって、本研究科の入学者としては、実際に国際関係機関・協力団体・企業の現場で活躍しておられる方、英語教育の現場で活躍しておられる教員の方、あるいは英語圏の政治や文化について高い関心を有しておられる方を想定しています。

大学新卒者(ストレートマスター)の場合には、上記①、②あるいは③の人材を目標としている方々を想定しています。

外国語学研究科

ディプロマ・ポリシー

外国語学研究科は、高度の英語力および専攻分野に関する専門知識をあわせもち、それを基礎に新たな知を創造し、その知から新たな価値を生み出してグローバルに活躍できる人材を育成するため、次のような到達目標を掲げます。

  • ①英語で専門的な知識や情報を得て、英語で自らの考えを発信することができる。
  • ②修士論文の作成又は課題研究の遂行のための先行研究及び参考文献・資料の収集、データベースの作成、各資料の検証および論述、さらに研究成果のプレゼンテーションができる。
  • ③<国際協力>、<国際ビジネスコミュニケーション>、<英米文化理解>、<英語教育・英語学>の四つのカテゴリーのいずれかについて専門的な研究ができる。

外国語学研究科

カリキュラム・ポリシー

外国語学研究科は、先行研究や文献、参考資料の解読などのリサーチの目的にかなう高度の英語力および専攻分野に関する専門知識をあわせもち、それを基礎に新たな知を創造し、その知から新たな価値を生み出してグローバルに活躍できる人材を育成するため、国際通用性のあるカリキュラムを編成しています。

  • ①英語によるコミュニケーション能力ならびにアカデミック・ライティング能力を研磨するため、英語のネイティブ教員が担当する科目の履修を推奨しています。
  • ②<国際協力>、<国際ビジネスコミュニケーション>、<英米文化理解>、<英語教育・英語学>の四つの領域から専門科目を選択できるように設置しています。また異なる専門領域から科目を選択し、それらを横断的かつ体系的に学ぶことができます。
  • ③修士論文の作成あるいは課題研究の遂行のための指導を行う「特別研究」を2年間必修としています。論文あるいは課題研究の審査を複数教員で行うだけでなく、研究指導の段階から、特別研究を担当する教員以外の複数の教員による指導体制を行っています。
  • ④社会人によって学びやすい環境を整備すべく、講義を原則として夜間開講としています。また在学期間を1~3年と柔軟に設定し、入学者のスケジュールにあわせた、履修ペースを可能にしています。さらに各科目とも担当者と履修者の間でe-learning などのシステムを取り入れ、遠隔指導を併用することを可能にしています。