大学院

人間学専攻 保育学コース

子どもたちを取り巻く環境を十分に理解し、適切に対応できる高度な専門職業人を養成します。

授業科目

専攻のご案内

社会の現状に対応できる幅広い視野を育成
地域の共同体や人間関係が希薄化するなか、保護者の育児負担は高まり、コミュニケーションの不全や育児不安、あるいは児童虐待など、心のケアが必要な子どもや家族も急増しています。
こうした現状に対して、単に幼児の保育活動にとどまらず、地域社会とともに子育て支援や発達支援を実現できる、広い視野を持った高度専門職業人を育成します。
実践を重視した教育内容
保育・教育といった適応や発達を援助する者にとって臨床的な視点は欠かせません。
また、さまざまな保育場面での指導方法や最新の保育方法も視野に入れ、文献、フィールドワークなどを通じた学習をベースに、学内の幼稚園や保育実践研究センター(通称「ふらっと文京」)での観察、参加などによる実践的な学習を行い、理論と実践の融合を図ります。
幼稚園教諭専修免許状が取得可能
幼稚園教諭一種免許状を有している方は、本コースを修了し、一定の科目を修得すると幼稚園教諭専修免許状が取得できます。
幼稚園経営者あるいはその後継者、また、幼稚園教諭を一生の仕事として捉え、より高次の知識・教養を身につけたいと考える方にふさわしい資格です。
臨床発達心理士の資格取得が目指せます
保育学コースでは、臨床発達心理士の資格試験を受験するために必要な資格取得指定科目すべてに対応しています。
これらの科目シラバスは臨床発達心理士認定運営機構の認定を受けています。
必修領域の科目(4科目)と選択科目から希望する科目領域(同じ領域の2科目)が履修可能です。
現職者へのリカレント教育にも配慮

現職の幼稚園教諭、保育士などの方々にも学びやすい環境を整えるよう図っています。(夕方開講など)

  • ゆるやかな受験資格
    四年制大学卒業でなくても、社会人枠などの本学独自の出願資格認定制度で認められれば、短大や専門学校卒業生も受験が可能です。
  • 自由度の高い在籍年数
    一定の要件を満たした場合、一年間の在籍で修了が認められる場合があります。
    一方四年間まで在籍することも可能です。このように自分のペースで学べる環境を整えています。
  • 通いやすい開講時間
    仕事との両立を配慮し、午後の時間帯に授業科目を配置し、土曜日や夏期休暇中に集中講義科目を開講しています。
  • 大学院の科目をスポットで受講可能
    科目等履修生および聴講生の制度を利用し、希望する科目のみを聴講することができます。
    科目等履修生として単位認定が行われれば、正式入学時には修了要件単位として8単位まで利用できます。

科目等履修制度・領域別学習プランのご案内

『学びの扉』を開いてみませんか?

人間学研究科 保育学コースは、子どもたちを取り巻く環境を十分に理解し、乳幼児・児童に関する諸問題の解決に貢献し得る幅広い、高い専門的職業人を養成しています。
しかし、保育・教育の現場で実践していると、さらに勉強したくても大学院に通うことは難しいと考えるかも知れません。そこで、「学びの扉を開いてみませんか?」として、大学院科目の中から勉強したい科目を選んで履修する「科目等履修制度を活用したプラン」を提案します。

「最新の保育・教育の考え方にふれたい方」「働きながら新たな勉強をしたい方」「『気になる子ども』や発達障害などについて学びたい方」など、キャリアアップを考えている皆さまに向けたものです。これらのプランにこだわらず、1科目からの履修も可能です。興味のある科目から始めてませんか?
この科目等履修制度で修得した単位は、将来本コースに入学した際に単位認定されます。

最新の保育学・教育学プラン

最新の保育・教育の考え方にふれたい方に

科目名

  • 保育原論研究
  • 教育学原論
  • 乳幼児発達心理学研究

保育実践発展プラン

保育現場の諸問題を考えたい方に

科目名

  • 保育実践研究
  • 保育カウンセリング研究
  • 健康科学研究

特別支援・臨床発達プラン

「気になる子」や発達障害などについて学びたい方へ

科目名

  • 保育臨床特別研究
  • 特別支援教育研究
  • 乳幼児発達研究 I・II
  • 臨床発達支援研究
  • 言語発達支援研究

※保育学コースでは、臨床発達心理士の資格を取得するための指定科目を開設しています(臨床発達心理士認定運営機構による指定科目単位認定大学院として認定されています)。

臨床発達心理士認定運営機構ウェブサイト

目標とする人材像

保育界でリーダーシップを発揮できる人材
多様な保育ニーズへの対応や子育て支援のサービスなど、保育者に求められる資質が高度化、多様化しているなかで、保育者の指導的人材を養成します。
乳幼児保育・教育にかかわるオピニオンリーダー
急激な少子化が進むなかで、子育て支援や家庭教育相談など、乳幼児保育・教育に関わる社会的活動のリーダーを養成します。
乳幼児保育に関する専門研究者職
人格の基礎を培う乳幼児期の保育に関する研究への期待は大きく、これに応える研究者を養成します。

修了生の声

2015年度修了(第16期生)2016年度研究生
目白大学 人間学部 子ども学科 専任講師
西田 希

体育大学を卒業した後は中高保健体育の教員免許を活用し、スポーツ関係の専門学校へ勤務しました。
退職後は非常勤講師として健康科学分野で教壇に立ち、また健康運動指導士として高齢者の方や成人の方の運動指導を行っていました。
ある時に人手不足から幼児の運動指導に携わることとなりました。その時に幼児の運動指導は体育的な指導でも健康を目的とした指導でも全く通用しないことを思い知らされました。
その経験から子どもについて深く学びたいと思い、大学を卒業してから20年近く経っていたのですが大学院に進学することに決めました。
数ある大学院から文京学院大学を選択したのは保育学コースがあったからです。
さらに働きながら通うことが出来る時間割に設定されていた点も選択した大きな理由です。
入学した後は苦難の連続でした。
保育のことが全く分からなかったため専門的な授業はとても難しく、全て出席をしても単位を取得できない科目もありました。
そのような私に保育学コースの先生方は根気よく愛情深く接してくださいました。
先生方から「大学院生は私たちと同じ研究者ですから私たちと対等に研究について話していきましょう。」という言葉や「あなたたちは外では『先生』と呼ばれているかもしれないけれどここでは『学生』なんです。『わからない』と堂々と言ってもいいし、学費を払っているんだから遠慮せずどんどん私たちを利用しなさい。」とおっしゃって頂きました。在学中は修士論文を書く以外に6回ほど学会に発表させて頂きました。
学会に関しては年に1回ずつ助成制度がありました。
修了後は保育者養成の大学専任教員として採用されました。狭き門と言われる大学教員になれたのも大学院時代に戦略的に研究業績を積ませて頂いたおかげです。修士論文以外に研究をすることはとても大変でしたが、修了後のことも考えて指導して下さったことにとても感謝しています。
これからは大学院時代で学んだことを活かし、世の中に貢献できるような教育者であり研究者であり続けたいと思っています。

修士論文論題(例)

  • 幼稚園における子育て支援のあり方について
  • 保育実践における葛藤と保育観の意識化について
  • 自閉的傾向のある幼児の要求行動の形成について
  • 絵本の読み聞かせに見られる子の行動特性と親の意識の縦断的研究
  • 園内研修の充実と学びあう教師集団づくり
  • 発達障害児理解の差異から考える保護者支援―CBCLを用いて―
  • 幼児の持つ生物・生命概念:素朴理論と言語表出
  • 保育者の遊び理解と保育方略
  • 巡回支援における他職種連携―ニーズの把握とシステムの構築―

など

開講の場所・授業実施時間

開講の場所
ふじみ野キャンパス(集中講義は本郷キャンパス開講の場合があります)

修了後の進路(専任、非常勤を含む)

目白大学、東京家政大学、白百合女子大、日本社会事業大学、日本医療科学大学、白鴎大学、埼玉東萌短期大学、帝京短期大学、山村学園短期大学、立教女学院短期大学、青山学院女子短期大学、聖セシリア女子短期大学、聖徳大学短期大学、敬愛短期大学、四天王寺大学短期大学部、宝塚大学、我孫子市こども発達センター、板橋区立板橋健康福祉センター、文京学院大学保育実践研究センター、文京学院大学文京幼稚園、文京学院大学ふじみ野幼稚園、他

学費・諸費(2024年度)

学費・諸費/年次 1年次 2年次
入学時 後期(10月) 前期(4月) 後期(10月)
人間学研究(人間学専攻) 学費
入学金 200,000円
授業料 316,000円 316,000円 319,000円 319,000円
施設費 100,000円
維持管理費 40,000円 40,000円 40,000円 40,000円
演習費 50,000円 50,000円 50,000円 50,000円
小計 706,000円 406,000円 409,000円 409,000円
諸費
学生教育研究
災害傷害保険料等
1,400円
学研災付帯賠償保険 340円 340円
小計 1,740円 340円
合計 707,740円 406,000円 409,340円 409,000円
  • ※外部実習を行う場合、別途実習費が必要となります(年額73,000円:2024年度実績)。
  • ※上記の他に教科書、参考書、教材などの費用がかかります。
  • ※1年在籍修了生については、特別研究指導費として、修了判定発表後に別途300,000円の納入が必要となります。
  • ※2年間の標準修業年限をこえて修業する場合の授業料については、3年次目から履修登録する科目の1単位について、20,000円となります。
    維持管理費、演習費については、半年で卒業となる時は2年次の設定額の半額となります。
    1年間の在学を要するときは、2年次の設定額と同額となります。4年次以降も同様の扱いとします。
  • ※文京学院大学(旧校名:文京女子大学)卒業および卒業見込み者は、入学金が所定の額の2分の1免除および施設費が全額免除されます。
  • ※諸費は変更になる場合があります。詳しくは学生募集要項にてご確認ください。