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【福祉医療マネジメント研究科】第1回 公開セミナー「リハセラピストのキャリアデザインと組織運営」が行われました! 

2024.05.17

福祉医療マネジメント研究科(専門職大学院) 2024年度 第1回 公開セミナー「リハセラピストのキャリアデザインと組織運営」が行われました! 

5月12日(日)13時より、本学本郷キャンパスS702教室にて、文京学院大学大学院福祉医療マネジメント研究科特任准教授であり、川崎市立多摩病院リハビリテーション科技術課長の八木麻衣子先生による講演が開催されました。

 

🔳リハ専門職のキャリアデザインの重要性と課題

医療現場におけるリハ専門職のキャリアデザインについては、これまであまり注目されてきませんでした。しかし、「働くこととそのかかわりを通しての、個人の体験のつながりとしての生き方」という観点から、最近では様々な領域で「キャリア」が重要視されています。 

特にリハビリテーションの現場では、中堅以上のセラピストに対して、管理者としての俯瞰的な視点と、セラピストとしての高い臨床・教育・研究能力を兼ね備えた「プレイングマネジャー」が求められています。しかし、組織と個人の間でキャリアのゴールが定まらないケースが多いのが現状です。 

八木先生は、エドガー H.シャインのキャリア・サイクル・モデルに基づき、中堅のセラピストが様々な悩みを抱えるのは自然なことであり、組織としてどのように対処するかが重要であるとお話されました。

 

🔳キャリア教育の必要性と今後の展望

リハセラピストの養成過程では「職業教育」が主流でしたが、「キャリア教育」の必要性が高まっていると指摘されました。また、職場や地域で多様な人々と協働するための基礎力、いわゆるリカレント教育も必要とされています。さらに、組織内でのキャリアマネジメントも求められており、医療職者と組織がWin-Winの関係を築くためのキャリア支援のあり方についても論じられました。 

八木先生のお話は、医療分野の専門職だけでなく、福祉分野の専門職にも多くの示唆を与え、大変参考になりました。職業教育に加えてキャリア教育の重要性や、生涯にわたって学び続ける姿勢が必要であることが強調されました。 

当日は企業や医療機関、学生など多方面からの参加があり、専門職のキャリアデザインについて熱心な議論が交わされました。

 

福祉医療マネジメント研究科 鳥羽美香