海外フィールドワーク2014
海外短期フィールドワーク2014年(2013年度)リアルタイム報告08
【海外短期フィールドワーク2014年(2013年度)リアルタイム報告08】
感情制御の心理学。
2014年3月5日
時間が過ぎるのはとても速いです。今日はキャサリン(感情心理学)の2回目の授業、「感情制御」についての授業があります。しかしその前のESLでは、キャサリン(ESL)が昨日の法と心理学の続きの授業をやりました。内容が濃いので昨日から今日にかけて、犯罪についての授業を行います。
昨日から引き続いている作業ですが、ある犯罪の場面を、昨日与えられた語句を用いて、絵に基づいて説明していきます。キャサリンは絵を描いて、それに基づいて話した方が、より発表が生き生きとすると考えてくれました。みなさん、工夫してストーリーを作成し、発表してくれました。これにはキャサリンも大満足のようでした。
一人一人が担当のストーリーを発表していきます。全員が発表に加わらなくてはなりません。
犯罪の場面の説明もきわめて現実的なものであったり、また心理学的側面が含まれていたりと、興味深いものでした。
キャサリンの提案で、皆さんが描いたストーリーは教室の壁に貼ることになりました。
時間が前後してすみません。貼る前に1ショット。
宿題に用いられた、こうした単語を可能な限り使用しながらストーリーを発表しましたね。(実際に使用したのは別の語彙群でしたが、だいたい類似しています)
午後はキャサリン(感情心理学)の2回目、すなわち最後の授業です。
私たちは、ある状況下でどのような感情を経験するか。なぜその感情を制御する必要があるのか。そしてどのように制御するのか、を中心に授業が展開していきます。
皆さんが与えられた3つの状況に対して、それぞれの3つの答えを書き留め、それを発表していきました。それをキャサリンがホワイトボードに書き込みます。いずれも単純に感情が表出されると、なんらかの問題が生じる場面です。内定をもらったが目の前の友人はちょうど職を失った状況、などなど。これについて、過去のさまざまな研究の紹介がなされ、解説がなされていきます。また後半は、生じた感情について、それをそのまま表出する条件、抑制する条件、再評価(別の認知的な見地から再評価すること)する条件の、心理的反応、自律神経系の反応を見ていきました。これによると、感情の抑制は、感情表出を抑制するものの、より覚醒状態を導くことでストレスフルであること、注意資源の多くを占めてしまうことなどを学びました。再評価が注意資源に与える影響については、その多くを占めてしまうとする知見と、そうではないとする知見が紹介されましたね。キャサリンの研究では、再評価は注意資源の多くを占めてしまう、とする結果が得られていました。
キャサリンも、一言一言を噛みしめるように、一生懸命丁寧に授業を行ってくれました。2回にわたる授業、ありがとうございます。
授業後はやはり大人気。みんなそれぞれ写真をとらせてもらいましたね。たまたま教員も撮らせてもらった写真を1枚。