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2024年 新春のご挨拶<学長 福井勉>

大学2024.01.01

次の100年を見つめて

                            学長 福井 勉

 

 新年あけましておめでとうございます。辰年である今年は天に昇っていく龍の姿に我々の想いも重ね新たな年としたいと願っております。本年が本学創立100周年にあたりますことは偶然ではないと感じております。
 昨年、2023年5月8日に新型コロナウイルスが「5類感染症」に移行となり、教育方法も全面的な対面授業となりました。それに伴い、本学が行っておりました危機管理対策本部も5月17日をもって閉鎖し、感染症対策BCPステージを0としました。制限のあった時期のキャンパスに人がいない状況は学生の皆さんにとってだけではなく、教職員にとっても不安と恐怖の状況だったことを思い出します。この数年間、様々な対策が行われ、本学では大きな障害を生じることなく教育が継続できましたことは、学内外の関係者のご尽力の賜物であり改めて感謝する次第です。クラブ活動やゼミ合宿についても制限なしに活動できることは、本当に嬉しいことです。
 前述のように本年は創立100周年にあたります。100年間の創立者の強い意志に基づいた創立の志は受け継がれて参りました。大学設立、男女共学への改革、学部や研究科を次々に開設して参りました。本年は新たに専門職大学院の開設も行います。福祉医療マネジメント研究科を本郷キャンパスに置き、社会福祉施設・医療関係・保育関係等 福祉医療分野の専門職、非営利企業や行政・NPOなどで働く方々に対し、経営学の基礎から応用までを学び、福祉医療分野の専門知識を有効に活用する高度専門職人材を育成する大学院です。本学の歴史を踏まえ、さらに卒業生への永久サポートの観点からも意義ある大学院となることと思います。福祉医療の専門職は、健康な幸福な生活をするための重要な業務でありますが、業務のリーダーとなりつつある卒業生は口をそろえて、職場マネジメントの重要性を現実のものとして感じざるを得ないようです。本研究科ではこの学びを一人で行うのではなく、同じ志を持った方々の集まりによる交流の重要性を説いています。これは、オンラインでは得にくい場の醸成にタイムリーな開設時期とも言えると思います。
 さて、学部におけるさまざまな留学プログラムでは、海外からの学生には日本文化や学術の優れた面を、海外に行く学生には広い視野を提供して参りました。このプログラムも再開し、談笑する学生の姿を見ることは、本人たちは勿論だと思いますが、教職員にとってもこの上ない宝物です。また学外で行われるインターンシップや様々な実習も徐々に正常化する中で、大学の社会の中での存在感を改めて感じ、社会とのつながりをより一層強化する必要性を感じています。文京区、ふじみ野市をはじめとした地域とのつながり、沿線大学とのつながりなど大学としての存在意義を多面的に深め、関係性をさらに強めて参ります。
 本学は創立100周年以降の中長期計画に基づき、現在の教育体制を新たにする予定でおります。国内外の変化に対応し続けることの重要性を認識し、さらに新たな一歩を踏み出す所存です。100周年を超えて、さらに新しくなる文京学院大学となることにご期待ください。