NBC冠講座「起業と事業創造」「ベンチャー経営論」が開講されました
東京ニュービジネス協議会(NBC)冠講座、「起業と事業創造」が開講されました。今年度からカリキュラム改定のため、新カリキュラムでの講座名は「ベンチャー経営論」となります。
経営者講義の初回には本学卒業生の株式会社ミュージックマート、代表取締役、宮野豊氏をお招きしました。講義テーマ『ビジネスプランコンテスト入賞から起業へ』。宮野氏は高校2年生で正社員で働き始めたという異色の経歴です。その後の社会人生活の中で、今後の人生の方向性を考えたときに、仕事を作る仕事をしたいと思うようなり、起業を考え始めたとのこと。その後起業に関する勉強ができる大学を探したところ、櫻澤先生の起業家教育に目が留まり、本学へ入学するに至ったそうです。その後、櫻澤ゼミにも入室し、在学中に「第16回キャンパスベンチャーグランプリ東京大会」(関東甲信越静岡ブロック)にて、170を超える個人、団体の中から最終選考に残り、文京学院大学初となる奨励賞とオーディエンス賞を受賞しました。感染症の流行などのため、この時のビジネスプランでの起業はできませんでしたが、大学卒業後、日本トップの業務用音響機材Eコマースの会社から声掛けがあり、役員に就任しました。コロナの背景もあり、急増する中古市場の成長を見越し、新事業の代表取締役としてスピンオフ。今はEコマースという成熟産業での多角化に挑戦しています。学生たちは身近な卒業生の起業家ということもあり、興味深く聞き入っていました。
2回目の経営者講義には、アートグリーン株式会社、代表取締役、田中豊氏をお招きしました。講義テーマは『起業と事業創造の醍醐味』。アートグリーン株式会社は、法人向け贈答用胡蝶蘭の生産及び卸売事業をメインに、異業種からフラワービジネスへ参入する際の支援をする総合園芸コンサルタントなどを行っている会社です。学生時代から「25歳になったら起業しよう」と決めていた田中氏は、大学卒業後にリゾート開発会社に就職、多くの上場企業の役員との会話から、園芸を趣味としている人が多いことに気づき、起業に向けてのビジネスモデル構想をふくらませ、1991年にアートグリーン株式会社を創業されました。田中社長は東京NBC副会長でもあり、本学講義には17年前から数回にわたりご登壇いただいていて、創業時、上場準備期、そして2015年のセントレックス上場後と、さまざまなお話を伺ってきました。本学での講義について「起業家教育のブームの中で他大学からも起業家教育の各種講座や単発の講師としてお声がけいただくこともあったが、大学教育で17年に渡って継続して行われた起業家教育の事例は稀有なのではないだろうか。櫻澤教授は経営者への講師の依頼書一つにしても経営者ごとにテーマを設定するなど、毎回綿密に事前打ち合わせを行い、講義においても学生はもちろん櫻澤教授からも核心を突く質問をされるため、身の引き締まる体験だった。」とのお言葉をいただきました。学生からは「社長講義ということでとても緊張していたが、一人一人と目線を合わせてお話してくださる様子に感動した」という感想が寄せられました。