学園紙Pickup 平成25年2月28日号・記事詳細
本郷キャンパス新S館建替工事
「安全祈願祭」厳かに
2014年に創立90周年を迎える文京学院では、現在、本郷キャンパス大規模整備事業を実施しています。既に東本館の建築を終え、2012年12月からは新S館(仮称)建替工事が着々と進行。2月7日には、仁愛ホールホワイエで安全祈願祭が執り行われました。
本学園からは、島田燁子理事長・学園長、川邉信雄学長、島田昌和副理事長、森田喜代子文京学院校友会会長、小山留佳学生自治会長ほか主な教職員が安全祈願祭に参列。施工担当・清水建設株式会社の宮﨑隆光建築事業本部長はじめ同社関係者も列席する中、地元根津神社の神職により神事が開始されました。
ホワイエには厳粛な雰囲気が漂い、同社の篠崎文人氏の司会で、修祓(しゅばつ)から昇神の儀まで8つの神事が次々と進行。途中で神職は工事現場に向かい、お祓いとお清めを行いました。
最後に全員で神酒拝戴し、工事の安全を祈願。一同、2014年に竣工予定の新S館に思いを馳せました。
西村ゼミ生のリベンジ
学外大会で大勝負!
外国語学部・西村信勝ゼミナール所属の3年生の学生たちが、2つの大会に出場し、大きな成果を上げました。出場理由は、昨年、日経BP主催の「インナー大会」(各大学のゼミナール対抗の討論会)に出場して予選敗退したこと。みんなでモヤモヤとしていたところ、ゼミ生の特徴をよく知る西村教授がそれぞれのチームに相応しい大会を推薦。ゼミ生のリベンジがスタートしました!
「社会人基礎力育成グランプリ2013関東大会」で準優秀賞!
同大会は、全国の大学チームが授業などでの課題を通じて、社会人基礎力をどれだけ伸ばせたかを競う大会です(主催=日本経済新聞社、共催=経済産業省)。
地区予選大会は、2012年11月14日の関東大会を皮切りに、全国6カ所で開催されました。
6回目を迎えた昨年は、全国92大学・109チームが参加し、各地で熱戦が繰り広げられました。関東大会は、日本経済新聞社東京本社で行われ、本学はじめ拓殖大学、玉川大学、桜美林大学、城西大学、諏訪東京理科大学、明治大学など27大学の闘いとなり、本学は「準優秀賞」を勝ち取りました。
それらの体験を語ってくれたのは、(写真左から)中條佑希さん、鈴木桃子さん、山口智紗都さん、小山幸恵さんです。
――大会の内容を。
小山 現代の社会人には「新しい価値創出に向けた課題の発見」「解決に向けた実行力」「異文化を融合するチームワーク」などが求められています。その一環として、「社会人基礎力」の育成に効果的であった授業の中で、私たちがどれだけ成長したかを学生自身が発表して競い合う大会です。
――どのようなテーマで発表しましたか? また、大会までの苦労やプロセスを。
山口 『B級グルメで外国人旅行者を召す』です。外国人旅行者をもっと日本に誘致して、地域を活性化させたいという内容です。
鈴木 最初の作業の時に、中條さんが留学しましたので、スタートは3人でした。せっかく中條さんがボストンに行っていたので、現地でアンケートを取ってもらいました。そのうち山口さんが帰省しましたが、4人別々の場所にいても、役割分担して作業を進めました。
中條 まずはWEB上にアンケートページを設け、回答をもらおうとしましたが、全然集まりませんでした。 そこで、例えば「B級グルメを知っているか?」の質問に対して、「知っている」という回答には「なぜ知っているのか?」を、「知らない」場合は、親子丼やお好み焼き、やきそばなどの写真を入れ、「どれを一番食べたいか?」などの質問を用紙に記入し、配布して回答を集計しました。
山口 その結果、やきそばに一番人気が集まりましたので、それに焦点を当てて「訪日外国人旅行者を増やそう」というビジネスモデルの構築に入りました。
小山 まずは、静岡県富士宮市を2回訪問。1回目は企業訪問の一貫として、西村先生と私たち4人で富士宮やきそば学会と市役所を訪問し、B級グルメがもたらした地域活性化や経済効果、海外への波及についてお話を伺いました。2回目は「B級グルメを食べ観光地を巡るというツアーが、外国人に普及するかの有無」を実証するという目的で訪問しました。
鈴木 その際に、私たちの考案したWEBサイトを本学の留学生に閲覧してもらい、「ご当地B級グルメから地方観光地へたどり着くようなサイトが、外国人に利用してもらえるかどうか」の意見を訊いたところ、「これは面白い!」ということになりました。
中條 大会では、こういうプロセスを通じて私たちが協力し合い、作業を行って学んだことや成長できたことなどを発表しました。
――関東地区大会当日の様子を。
鈴木 まずは西村先生が今回の研究の概要を話しました。プレゼンは3人しかできないので、小山さん、中條さん、山口さんで行い、私はタイムキーパーを務めました。
小山 審査は主催の方々、招待企業の人事の方々などが行いますが、私たちの発表の際に、資料を見るだけではなく、私たちの顔を見たり、うなずいたりと反応してくださったので、とても遣り甲斐があり、その中で「準優秀賞」を受賞できて本当にうれしかった!
――今回の経験を通じて感じたこと、学んだこと、課題、抱負などを。
中條 自分たちが実際に富士宮に足を運び、ネットでは解らない生きた情報を得ることの大切さを感じました。人前に立って、相手に伝わるように話すことの大切さも学びました。就活においても同じで、面接官に自分の考えをきちんと伝えられるようになりたいと思いました。
鈴木 ひとりでは何もできない。4人で活動して、ひとつの目標に向かい、やり遂げることができて本当に良かったと思います。この大会に向けての準備期間は1カ月ぐらいでしたが、みんなでラストスパートをかけて頑張りました。
小山 自分たちで一から考えて企画をして、実現できるかどうかを検証することで、ひとつのことをやり遂げるためにどれだけの努力が必要か、さらに人がどれだけ関わっているかということを再認識できました。プレゼンしたい内容は沢山あっても、10分間と決められた時間の中で、いかに相手に伝えるか、言葉の選び方や、パワーポイントの内容でいかに視覚に訴えて、相手を惹きつけることができるかが大切だと学びました。
山口 当初、インナー大会がうまくいかず、4人で協力して努力したリベンジが、「準優秀賞」に繋がったことが本当にうれしいです。ビジネスモデルを構築して、検証・実証できたことが勉強になりました。昨年春からの11カ月で一気に自分が成長できたような気がします。これから社会人になる上で、これまでの経験をしっかり活かしたいと思います。
「全国学生マーケティングコンテスト(MCJ)」決勝戦出場!
同コンテストは、大学生の英語力、クリティカルシンキング(物事や情報を客観的・分析的に理解する思考)、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力の向上を目指すと同時に、ビジネス環境におけるソーシャルメディアの活用法を学ぶことを目的に開催されています(主催=神戸市外国語大学全国大学マーケティング運営委員会)。
今回の第2回大会は、『神戸ハーバーランドへの来客者数増加策』を課題に、国内外の学生が「英語によるプレゼンテーション力」を競いました。関東からは本学の他、慶應義塾大学2チーム、早稲田大学の4チーム、関西からは神戸外国語大学、関西大学2チーム、甲南大学の4チーム、計8チームがそれぞれ予選突破。昨年12月15日に神戸市外国語大学大ホールで本大会に臨み、西村ゼミチームは大健闘しました。
それらの体験を語ってくれたのは、(写真前列左から)細野愛美さん、島田真衣さん、(後列左から)福嶋友美さん、小川雪乃さん、一ッ谷侑奈さんです。
――この大会の特徴は?
島田 プレゼンテーションを英語で行うことと、Youtube・Facebook・Twitter・Mixiなどソーシャルメディアの中から少なくともひとつを選択し、マーケティングプランの中に組み込むことです。
――大会までのプロセスを。
一ッ谷 『神戸ハーバーランドへの来客者数増加策』という課題を聞き、ターゲットを海外のアクティブシニアに絞りました。ハーバーランドを訪れるのは、平日は主婦層、夕方以降は土日を含めてカップル、休日はファミリー層が多いということが判りましたので、平日の昼間が空いていますから、この時間帯に人を呼びたいと考えました。海外では、アクティブシニア対象のイベントが沢山あり、それぞれ自分の興味があるものに多くの人々が集まります。ですから、私たちも海外のアクティブシニアを神戸に誘致したいと思いました。タイトルを「VIVA World Cup Harborland」と決めて、最初の「V」をハートマークにしました。VIVAのアルファベットは、Vが愛、Iがinternational、Vがvarious、Aがactivityを意味します。
小川 「ハーバーランドへの来場者を絶え間なく誘致する」ことが課題ですから、平日の昼間に人を集めることを考えましたが、例えば1回のみの合唱コンクールではそれで終わってしまいます。そこで、金銭的・時間的にゆとりのあるアクティブシニアに恒常的に神戸にいらしていただきたいと考えました。
細野 その方々は、スポーツやアートなど様々な趣味をお持ちですからそれらをイベントとして組み込めば世界中からアクティブシニアが集まると考えました。
福嶋 そして、人々の根底にある「愛」をコンセプトに、世界中の中高年の方々をお呼びするため、神戸ハーバーランドで趣味の大会を開催する提案に至りました。
小川 アクティブシニアが集まれば、本人だけではなく、その家族・友人も来日するでしょう。その年の大会で負けたら、リベンジでまた翌年も出ようと思うかもしれません。あるいは、勝った人が家族連れでまた来日するかもしれません。そのように人と大会を繋げていきたいと考えました。
島田 檀上に上がれるのは4人だけのため、私はみんなのアシスタント役を務めました。練習をしている時にビデオ撮影して、「もっとジェスチャーを大きく」とか、「話す速度をゆっくり」とか色々アドバイスをしました。発表の後に、やはり英語で審査員と質疑応答があるので、想定質問を作ってみんなに配りました。当日は客席で、みんなにエールを送りました。
細野 島田さんが観ていてくれたので安心しました!
福嶋 ソーシャルメディアをプレゼンに組み込むことが条件でしたので、アクティブシニアの大会をUstream(ユーストリーム/動画共有サービス)で世界中に発信することを提案しましたが、このコンテスト自体がUstreamで流されていました(笑)!
――大会の結果は?
一ッ谷 4位までの発表の中には入りませんでした。これは納得できません(笑)!
島田 採点には色々な項目があり、どれかが飛びぬけていても駄目で、平均して点数が取れないといけないようです。でも、ハーバーランドの経営者が「文京学院のプレゼンが一番現実味があって良かった」とおっしゃったので、とてもうれしかったです! 他の発表チームのターゲットは、みんな若者でしたので、アクティブシニアに焦点を置いたことはインパクトがあったと思います。
――今回の経験を通じて感じたこと、学んだこと、課題、抱負などを。
一ッ谷 互いを想いやり、真剣に向き合う中で一人ひとりの特徴が見えてきます。長所を伸ばして短所を補い合うことで、初めてチーム力が発揮されることを学びました。この大会を通し、素晴らしい仲間と協力してくださった多くの方々に出会えることができ幸せです。今後、チームワークとプレゼン経験を就活や入社後に活かしていきたいです。
小川 このメンバーで結束できてうれしかったです。私自身もプレゼン力を高めることができました。私は指示待ちで動くことが多かったので、これからは積極的に発言し、行動したいと思います。
島田 5人の女子が集まり、誰も不平不満を漏らすことなく今回の大会に臨めました。このメンバーが大好きで、卒業した後もずっとお付き合いしたいと思えるほど絆が深まりました。社会人になっても、良いチームワークを組めるように努力したいと思います。
細野 これまでは台本を手元に残していくつかのプレゼンをこなしてきましたが、今回は台本に頼らずに舞台に立ちました。「やればできる!」と思いました。自分のことで精一杯になってしまうので、周囲を気遣うことの大切さを学びました。
福嶋 なぜ私たちが全国大会に出場することができたのか、やはりチーム力です。チームとは、私たち5人だけではなく、教授やコンテンツ多言語知財化セン ターなど多くの方々の協力がありました。人々が集まって大きな力を発揮できるのだと実感しました。周囲を巻き込み、チーム一丸となって行動を起こした経験を今後に活かしたいです。
両チームを指導した西村教授は、次のように学生たちに期待しています。「インナー大会で敗れた学生たちが、そのまま学生生活を終えることと、新たなチャレンジをするのとでは大きな差があります。その意味で、今回リベンジとして2つの大会へ出場したことは、学生たちの大きな自信となりました。プレゼンに必要なのは、イメージだけではなく、データに裏打ちされた『実施可能』な内容を提案することが大事であると思います。根が真面目で負けず嫌いの学生ばかりなので、毎晩遅くまで大学に残って頑張っていました。人生、良いことばかりではありません。苦しんだり、悩んだりした後には、必ず良い結果がついてくるということを心の糧にして、これからの就活に臨んでほしいと思います。エントリーシートは『ストーリーがあるもの』でなければ通りません。今回のメンバーは、全員がそれを書けますので、私はとても楽しみにしています!」
学内外で大活躍!
倉嶋ゼミ生
経営学部・倉嶋正彦ゼミナールの学生たちが、卒展や外部コンテストで活躍しています。
卒業制作展
1月9日~1月16日まで、倉嶋ゼミ生12人による卒展が仁愛ホールホワイエで開かれ、島田燁子理事長・学園長らも力作揃いの展示に見入りました。
日本画風CG『曾根崎心中、名場面集』を制作した井上義文さんは、「近松門左衛門の文学作品を読み、場面を想像して、イラストレーターを使い、ペンタブレットで浮世絵風にしました。まだ歌舞伎や浄瑠璃を観たことがないので、この作品と表現がどのように違うかを後で観るのが楽しみです」と笑顔。
長嶺侑司さんは、インフォグラフィック『音楽媒体の歴史とそれにまつわる文化』にチャレンジ。「音楽媒体には、CD・レコード・カセットテープなどがありますが、その生産量をグラフで表し、それに対応した世界の歴史と日本の歴史を書き込むと、文化が見えてきます。それを一目で解るように作品にしました」と長嶺さん。
『TRPGサプライ/サンプルシナリオブック』を制作した熊谷一樹さんは、「ホストの創造した世界観をゲストの想像力で膨らませ、ダイスの出目によって判定を天に任せるアナログゲームのひとつがTRPGです。人と人との言葉の掛け合い、駆け引きなどによりお互いの表現力を養えるので制作したいと思いました」と想像力が必要なゲームのシナリオにチャレンジ。
その他、以下の学生たちの作品がホワイエを飾りました(敬称略)。浅利知里=人形アート『カスタムブライス』、石井さゆり=フォトストーリー『僕とトラ』、河合昌宏=切り絵の世界『宇宙ver』、川下歩=チョークアートの世界『POP!COLORFUL!』、桑岡麻里子=ラインストーンアート『The changes of the seasons』、親見智久=CGイラスト『誘惑』『秋深』『月夜』3部作、土谷英章=和製ペーパーグラフィック『日本語とことわざの美しさ』、内藤桃香=キャラクター『ピーチウーマンのプロデュース』、矢口日奈子=イラストレーション『Dream for now 世界旅行』
六本木デザイナーズフラッグコンテスト2013
六本木商店街振興組合が主催し、港区が後援、日本グラフィックデザイナー協会、東京ミッドタウン、六本木ヒルズ、六本木材木町商店会、日ヶ窪親和会が協力する同コンテストに、倉嶋ゼミ2年の学生たちが入選しました(敬称略)。
山崎真(4‐16)、奥村友貴(4‐18)、松田華奈(6‐18)、渡辺翔互・奥村友貴・桑野由貴子(倉嶋ゼミ卒TA)共同作(7‐33)。
( )の数字は掲載場所。コンテスト名を入力し、ホームページで位置の確認を。各作品は、3月下旬から約1カ月間、六本木の街中にフラッグとして飾られます。
環境教育研究センターの学生 ふじみ野「福バル」盛り上げる
「福バル」と名付けたイベントが、2月8日~10日まで上福岡駅周辺で開催されました。これは、地域・街の活性化と飲食店の活性化を目的として、地域・街が密着して開催する大型の食べ歩き(グルメ)飲み歩き(BAR)イベントです。
ふじみ野「福」バル実行委員会として、埼玉県やふじみ野市産業振興課、商工会をはじめ、県から委託された株式会社JTB関東「埼玉県食の商業活性化イベント事業」事務局の米山恵未さん、小野坂陽さん(同社営業三課セールスマネジャー)、が企画・運営を担当。飲食店組合などの協力により、48店舗の参加が決定しました。
その大きな手助けとなったのが、本学環境教育研究センター所属の学生たち。同イベントに参加するには、事前にチケットを購入するシステムのため、1枚でも多くのチケットを販売しようと、チラシ配布・情報発信・イベント宣伝など大活躍しました。
高畑博ふじみ野市長も駅前に立ち、人々にイベントを宣伝。その傍では、学生代表の漆戸香澄さん(コミュニケーション社会学科3年)が、道行く人々に声掛け。コバトン(埼玉県のマスコット)に成り切った星野麗音さん(共生社会学科4年)、ふじみん(ふじみ野市PR大使)で可愛く決めた仲俣竣介さん(同4年)の姿も。子どものみならず、大人からも盛んに写真撮影を求められました。それら一生懸命な学生の姿を目の当たりにした高畑市長は、「文京学院生が、私たちと一緒になって街おこしに参加してくれて、本当にありがたい。市役所近くのラーメン屋さんで、商工会の皆さんと一緒にいる姿を見ましたが、若い人たちの活力が地元に組み込まれるのは、街が元気になる大きな秘訣かなと思います」と笑顔。
漆戸さんは「上福岡で活動していると、とても『福』を感じます。イベント名を決める時に、地名と幸せを組み合わせて『福バル』を提案し、採用されました。ロゴの下絵や各店舗の写真には『お客様に上福岡の笑顔(福)を届けたい』というアイデアも生かしていただきました。各店舗を回り、学生の目線で星野さんが頻繁にFacebookに発信してくれて、お客様のニーズに合った良い情報提供をできたと思います。普段なかなか入れないお店をこのチャンスに巡り、楽しんでいただきたいと思います。いつもお世話になっている地元への感謝とお礼の心を込めて、みんなで頑張ります!」。学生たちは日々、地域の中で成長しています。
本郷キャンパス
「ジョブフェア」「OB・OG就職相談会」大盛況!
本郷キャンパスでは、2月7日~8日に「ジョブフェア」、9日に「OB・OG就職相談会」を開催しました。
フェアでは、本学にブースを設けた企業は2日間で65社。就職戦線真っ只中の文京学院生に、業務内容や入社後のキャリアプランについて熱く説明しました。中には、「就活で大切なのは、体力と『就職する!』という強い気持ち。一生懸命さは必ずその目に出る」という貴重なアドバイスも。キャリアセンターでは、同フェア開催にあたり、本学と結びつきの強い企業を多く招くため、昨年度も多くの学生が同イベントを通じて内定を獲得しました。参加学生からは「既に行きたい企業を見つけました!」と、うれしい感想が聞かれました。
相談会では、社会で活躍中の卒業生25名が来校しました。キャリアセンターの心遣いで、卒業生同士がビジネスチャンスを得られるよう、外短同窓会とあやめ会(経営学部同窓会)の協賛により、サロン・ド・ブンキョウで名刺交換会を実施。その後メセナへ移動し、卒業生はブース形式で参加学生と対面。業務内容や入社のきっかけなど、学生の知りたいナマの情報を提供しました。終了後はB’sダイニングで、学生・教職員と交流。懐かしい母校での一日を、楽しく締めくくりました。
Green Spirits
「ふらっと文京」高まる役割
人間学部教授/保育実践研究センター長 加須屋裕子
保育実践研究センターは、今年度も多くの学生に授業や卒論の調査等で利用され、第一義の目的である学生の実践的学びを支援することが出来ました。「子どもはかわいい」「どうしてあの子泣いているんだろう」「授業で習った共同注意を目の前で見ることができて感動」「上手く他の子たちの中には入れない子どもの傾向と、保護者同士が近付いて話をすることには関係性があるのだろうか」など、学年が上がるごとに学生のコメントも少しずつ変わっていきます。これらはまさに、子育て支援施設「ふらっと文京」での子どもの観察が、主観的な視点から、より客観的な子どもを学習の対象者としてみる視点へと変化する過程といえるでしょう。子どもたちも日々成長していますが、学生の観察力もこのように日々向上しています。「ふらっと文京」での観察は理論と実践を結びつける場として、さらには研究課題の発掘の場として重要な役割を果たしていることがわかります。
また、毎年秋に開催される公開研究会では、多くの卒業生の参加がみられます。学生時代に「ふらっと」を体験し巣立っていった学生の誰もが、今や現場でしっかりと働き始めたことがうかがえ頼もしさを感じます。その一方で彼らが学びの場を求め、再び母校に足を運ばざるを得ない現状と期待される役割の重さも痛感させられます。今後は在学生だけでなく、現職保育者のリカレント教育なども本センターに求められてくるのかもしれません。
本センターのもう一つの目的として、地域に子育て文化が構築されることがあげられます。日本の多くの子育て支援は提供型であるため、保護者の主体性を奪っているという問題があります。そこで、本センターではこうした状況に陥らないようスタッフは極力「待ちの姿勢」で接し、保護者が子育てに関する自己肯定感や有能感を育て自主的に子育ての輪を地域に広げていくことを意図しています。現在では、こうした趣旨が浸透して、多くの保護者が本センターの理念に賛同して来てくださっています。
来年度開所10周年の記念の年を迎えるに当たり、スタッフ一同常に初心を忘れず情報発信に努め、質の高い子育て文化の維持に、一層力を尽くしたいと思っております。