経営学部助教高橋円香先生が学会奨励賞を受賞しました
大学2015.10.20
会計理論学会第30回大会(平成27(2015)年10月11日 於:駒澤大学)において、
経営学部助教高橋円香先生が平成26年度学会奨励賞を受賞しました。
対象論文
「SPCに係る会計基準改定の影響と課題~SPCの連結を中心に~」
同掲載学会誌
『会計理論学会年報』No28(会計理論学会・63~74頁)平成26(2014)年8月刊行
論文概要
特別目的会社(SPC)を利用した不動産証券化事業を対象に、連結会計基準上のSPCに関する規定改正の経緯を概観し、改正による影響を分析した。改正連結会計基準は部分的な見直しを行っただけに過ぎず、これまでの議論で指摘された証券化取引の複雑性・多様性への対応としては不十分であることを明らかにした。
部分的改訂は、不完全な倒産隔離の補完措置およびオフバランス基準との整合性を維持するためのもと解せられるが、連結財務諸表制度の根本的な考えは、連結財務諸表という情報開示要請に対する制度であり、連結財務情報を開示することによって、より投資家へ与える情報が広がるというものであるから、親会社の情報としても、不動産証券化事業の情報としても投資家保護の観点から、有用な情報を提供することが期待できる。オフバランスや倒産隔離とは別個の問題として、SPCの連結についての制度設計が求められるものである。