2017年2月4日~12日開催 外国語学部 海外フィールドワークレポート(フェアバンクス香織先生 ゼミナール)【本郷キャンパス:学生記者】
大学2017.05.31
2017年2月4日から2月12日の計9日間、ゼミナールのフィールドワークが行われました!
私たち(学生記者 池田・瀬田川)は、アメリカの文化や文学を学ぶゼミナールに所属しています。今年は、アメリカのサンフランシスコとロサンゼルスに足を運び、現地でアメリカについての理解を深めてきました。
本記事では事前準備とフィールドワーク当日の様子をサンフランシスコ・ロサンゼルスそれぞれレポートします!
私たちはフィールドワークのための事前準備を後期のゼミナールで進めていました。
「実際に現地に行って調べられるならば、ネットや本で知ることができることは聞きたくない!」と、訪れる場所のそれぞれ担当者を決め、一歩踏み込んだ事前学習をしていました。
ディスカッションはとても盛り上がり、講義を重ねるごとにフィールドワークに対する気持ちが高まっていきました。
<写真:事前準備にて発表中の様子>
まずはサンフランシスコ編を池田がレポートします!
サンフランシスコには4日から6日までの3日間滞在しました。
多くの場所を訪れましたが、今回はその中から「カストロ通り」「ウォルト・ディズニーファミリーミュージアム」をレポートします!
≪カストロ通り≫
皆さんは「レインボーフラッグ」をご存知でしょうか。近年絵文字としても導入されているレインボーフラッグですが、これはLGBTの象徴として知られています。LGBTとは、レズ(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシャル(恋愛の対象が両性)、トランスジェンダー(生まれ持った性と体の性が異なる)の頭文字をとった言葉です。そんな彼らの象徴であるレインボーフラッグは、多様性を求めるという意味を込め、虹色のデザインになりました。
今回私たちが訪れた「カストロ通り」はアメリカ屈指のゲイタウンです。通りの至る所にレインボーフラッグが掲げられていました。この通りでは、腕を組み、手をつないで歩いている多くの同性カップルを目にしました。日本にいるとなじみのない光景がそこには広がっていることに驚くと同時に、日本ももっと同性カップルや同性愛者が堂々と過ごせる環境があれば…と感じました。
<写真:左上 虹色に塗られた道路 右上 カストロ通りの壁画 下 象徴であるレインボーフラッグ>
≪ウォルト・ディズニーファミリーミュージアム≫
2月6日、サンフランシスコ最終日に訪れたのは「ウォルト・ディズニーファミリーミュージアム」です。ここにはウォルトの生涯が展示されています。ウォルト・ディズニーはアメリカ文化を語るうえでかかせない人物です。数々の功績を残し、ディズニー社を世界的に有名にした彼ですが、称賛の一方で「差別主義者」であったとも言われています。謎が多い彼ですが、事前準備をした私たちは疑問を次々にスタッフの男性にぶつけてみました。
私たちが所属するゼミナールは、ディズニーについて興味がある学生が多くいます。卒業論文のテーマとする学生も存在するため、今回このミュージアムで疑問点を解消できたことは、彼女たちにとってとても良い経験だったのではないでしょうか。私自身は、もともとディズニーに対して強い興味や関心は抱いていませんでしたが、事前準備やフィールドワークを通して興味関心がわき、有意義な現地調査をすることができたと思います。
<写真:右上 施設の外観 左上 ウォルトが唯一手掛けたディズニーパークの模型 右下・左下 館内の展示物とそれを見るゼミ生>
サンフランシスコではとにかくあっという間の3日間を過ごしました。ゼミ生それぞれが自分の興味関心にそって現地調査をすることができ、満足している様子が見て取れました。それと同時に、次に訪れるロサンゼルスへの期待が高まったサンフランシスコでした!
ロサンゼルスについては、同ゼミナール生 瀬田川がレポートします。
サンフランシスコの空港から出発して約2時間、ロサンゼルス国際空港に到着しました。この日は曇りでしたが、サンフランシスコに比べると少し気温も暖かく過ごしやすく感じました。幼いころからぼんやりと憧れを抱いていたロサンゼルスに自分が居ることへの実感は帰国してからも持てずにいます。
私達が滞在したのは「MIYAKO HOTEL」というリトル東京に位置するホテルで、ホテルの近くのスーパーには私たちに馴染みのあるお菓子や飲み物がずらり…。「ここ、アメリカだよね?」という声もちらほらゼミ生から聞こえてきました。
リトル東京とはその名前から想像できるように日系アメリカ人が昔コミュニティを形成し、今でも多くの日系アメリカ人が住んでいる地域です。少しおかしな日本語も耳にすることもありましたが、ホテル周辺だけでも気づくことや感じることが多かったように思います。
<写真:左 ハリウッドにてセレブ感を出そうとした集合写真 右 有名な20世紀フォックスのスタジオ>
ロサンゼルス滞在で一番印象に残っているものは、全米日系人博物館の見学です。私は卒業論文で日系アメリカ人の研究を進める予定なので、非常に興味深い資料を多く見つけることができました。当日は日本語で案内していただき、ゼミ生も英語の時より深く質問をすることができました。ツアーが終わった後、ガイドさんを捕まえて40分以上質問をする学生も。みんな熱心に勉強しています。
他の日程では、ディズニー研究でカリフォルニアディズニーパーク、日米比較や映画研究のため、ユニバーサルスタジオハリウッドにも訪れました。ビーチで有名なサンタモニカにも訪れましたが、行きの電車だけでも気づくことはたくさん。うとうとしてしまっているゼミ生を指さしてアメリカ人たちは笑います。(海外の電車で、ひとり居眠りは絶対にNGです!)
学びの一方で、日本がいかに安全か、再確認する旅でもあったと私は個人的に思っています。
<写真(上から) 全米日系人博物館の外観、日系博物館にてガイドさんの話を熱心にメモに取る学生(2枚)>
今回、私たちはフェアバンクス香織先生のゼミナールとして西海岸へ訪れました。
毎年西海岸へ行くわけではなく、東海岸(ニューヨーク)と交互に行っているため、私たちの1つ下の後輩は東海岸になります。文化の勉強、研究は本ではわからないことがたくさんあります。実際に現地にいくと何倍も感じるものがあります。
この外国語学部のゼミナールで行っている海外フィールドワークは私たちのゼミナールだけではなく、本校の提携校があるアメリカ合衆国ミネソタ州、イギリス、フランス、カンボジアなどがあります。ゼミナールで海外フィールドワークがあるのは珍しく、文京の一つの特徴とも言えます。ゼミナールは一つの必修科目ではありますが、本当の友情を築き上げることのできる場所の一つでもあると私は感じています。
研修が終わるとともに卒業論文制作、就職活動と私たちのゼミナールに限らず、3年生はこの春一気に忙しくなりますが、貴重な実学の経験と、約9日間共にしたことで更に団結した友情を糧に乗り越えていけると感じています。
<写真:左 サンタモニカのビーチ 右 カリフォルニアディズニーパークのシンボル>
<写真:ユニバーサルスタジオハリウッドでの集合写真>
取材・記事執筆◆学生記者3年(外国語学部) 池田真子 瀬田川碧