NBC冠講座「起業と事業創造」を開講しました!<2>
本年度もNBC冠講座、「起業と事業創造」が開講されました。
株式会社ベアーズ、取締役副社長、髙橋ゆき氏をお招きしました。
講義テーマは『業界そのものを新規創造する』。
株式会社ベアーズは、髙橋副社長ご自身が香港の企業で働きながら利用したメイドサービスによって家事や育児を快適にこなした経験から、家の中のことを安心して任せられる家事のパートナーの必要性を強く感じ、1999年に日本初の家事代行サービス業として設立されました。「女性の”愛する心”を応援します」を基本コンセプトとし、家事代行サービス、ハウスクリーニング、ベビー&キッズシッター、高齢者支援というサービスの他に、ホテル清掃、マンションコンシェルジュ、法人向けのオフィス・ビル清掃サービス等も手がけています。最近は、NHK「あさイチ」のメインゲストとしてお話しされるなど、家事評論家としてもメディアに登場している方です。
本学の講義にはこれまでにも数回ご登壇いただき、創業当初のお話などしていただきましたが、今回は家事代行サービス産業の確立をテーマに、新しい時代の新しい暮らし方の提案、新しい雇用の創造についてもお話しいただきました。創業当初は、ニーズはありながらもまだ富裕層のサービスであったものが、女性の社会進出、男女雇用均等法などをきっかけに追い風が吹き、ドラマの家事代行サービスの監修など、最近は若い世代にも家事代行業が認知されるなか、「働き方改革は暮らし方改革から!」「日本の暮らしの新しいインフラになろう!」という髙橋副社長の熱いメッセージは、起業を学ぶ学生たちに強く響いたようでした。
株式会社OKAN、代表取締役、沢木恵太氏をお招きしました。
講義テーマは『サービス開発・事業拡大と資金調達』。
沢木社長は、2012年12月、株式会社CHISANを設立。地域にある素晴らしい商品や技術を世界に発信したいという願いから、「地産地消」を基に「CHISAN」という社名をつけました。2013年3月には、お惣菜の定期仕送りサービス「おかん」を開始し、2014年2月に、社名を株式会社おかんに変更。同年3月には、法人向けぷち社食サービス「オフィスおかん」を開始。オフィスに小型冷蔵庫を設置し、その中のお惣菜を好きなときに買って食事ができる簡易社食のようなサービスは、置き薬方式のぷち社食サービスとして話題になっています。2014年のサイバーエージェント・ベンチャーズならびにオイシックスをはじめとする大手企業からの資金調達により、大幅な事業拡大を図っている企業です。現在では、社名を株式会社OKANに変更し、「働くヒトのライフスタイルを豊かにする」をミッションに自身の健康状態、家庭との両立、同僚との関係、職場環境など離職の8割の理由となっているハイジーンファクターに特化した調査・分析サービス「ハイジ」を展開しています。
2015年にメディアに取り上げられ始めたころは10名程度だった社員も今では100名を超えていますが、沢木社長自身は大学3年生ごろまで就職についてはあまり考えておらず、親戚や身近な人にも経営者はいなかったため起業を考えたことはなかったそうです。就職してハードワークをこなしながら体調を崩してしまったという原体験から、「働くヒトのライフスタイルを豊かにする」という社会を応援するビジネスを始めた沢木社長。「こういう形のビジネスがあることを初めて知った」という学生も多く、刺激の多い講義となったようでした。