2016年10月27日 NBC冠講座「ビジネスモデルと事業戦略」を開講しました!
NBC冠講座、3年生向けの「ビジネスモデルと事業戦略」では、事業戦略の立案方法そして収益力のあるビジネスモデル構築の方法を具体的に検討していくことを目的としています。講義内に企業の経営者が登場し、その企業向けの事業提案を受講生が策定していくことが、この講義科目の目玉事業です。
本年度講義にお招きしたのは、株式会社PEER、代表取締役、佐藤真琴氏です。
佐藤氏は浜松市ご出身の女性起業家です。米国留学、広告代理店勤務を経て、25歳で看護学校入学し、在学中の白血病患者さんとの出会いから、2003年、低価格で良質なウイッグを生産するために起業。2006年には、カットだけでなくどう治療期間を過ごすのかを一緒に考える専門美容室「ヘアサプライ ピア」開業。がん患者など治療を続ける当事者・まわり・支える医療スタッフに貢献し、がんになっても安心して暮らせる地域支援をソーシャルビジネスとして行っています。
学生への課題は、PEERからの分社による「ヘルスケア領域のニュービジネス」もしくは「ソーシャルビジネス領域の新展開」に関するビジネスモデルの策定です。
具体的に初期投資額なども提示され、学生たちにはかなり詳細なビジネスモデル策定が求められました。
佐藤氏をお招きしての最初の講義は10月27日。佐藤氏は、学生たちから事前に送付されていた、ビジネスプランにたくさんの書き込みをした資料を手に、学生一人一人のプランに対して詳細にコメントしてくださいました。全体的に対象となる顧客のニーズや競合企業についての分析が足らず、学生は各自のプランについて対象となる領域の情報収集をさらに進めながら詳細なプラン策定を次回までに行うこととなりました。
学生同士や櫻澤先生との議論を重ね、いよいよ佐藤氏をお招きしての最終プレゼンテーションが1月12日に行なわれました。学生にとっては、がん患者がターゲット顧客ということもあり、なかなかニーズを捉えにくいテーマであり、佐藤氏からは、「必要としている人に、きちんとした価値のあるものを、きちんとした価格で提供できるようにする」「価格が安ければ、この程度の価値で良いというものではない」「現場に出て、現場の声を聞く。それがビジネスの原点だ」という厳しい評価もいただきましたが、学生達はビジネスモデルにおいて詳細なリサーチの重要性や、常日頃からビジネス目線で生活することの大切さを本講義から学んだようでした。