2024年6月27日 外国語学部 髙橋舞准教授の授業に『しがまっこ溶けた~詩人桜井哲夫との歳月~』の著者 金正美氏が登壇しました
2024.06.28
2024年6月27日、外国語学部「哲学」(担当教員:髙橋舞准教授)の授業で、学生にとって”生きる意味”や”自身の生き方”について考える機会としてもらうことを目的に、『しがまっこ溶けた~詩人桜井哲夫との歳月~』の著者 金正美氏(エッセイスト、字幕制作ディレクター)を特別講師としてお迎えし、自身の著書タイトルと同テーマにて、ご講話いただきました。
金氏は19歳の時、群馬県草津町にあるハンセン病療養施設「国立療養所栗生楽泉園」を訪れ、詩人桜井哲夫氏と出会い、祖父と孫娘のような交流を続けてきました。今回の講話では、桜井氏のハンセン病が発病してからの半生や、金氏が学生時代に桜井氏に出会ってからの交流の様子などについて、具体的なエピソードをもとに金氏自身のリアルな心境の変化等も含めて、詳細にお話しいただきました。
授業に参加した学生たちは、特に差別の考え方について学びを深めました。
学生からの感想を代表して以下にご紹介いたします。
「今回の授業で金正美氏から直接お話を伺い、私は差別に対する考え方が少し変わりました。私は今まで、差別はなぜ起きるのかと聞かれれば、社会やその集団が悪いんだろうと考えていました。しかし、金氏は”差別は社会にあるのではなく、私達、個人の中にある”とおっしゃっていました。私はそれを聞いて、確かにそうだと納得しました。社会が悪いというのは間違ってはいないけれど、その社会を作り上げているのは私達個人です。つまり、差別を減らすために訴えかけるべきは社会ではなく、個人個人なのだと、この授業を受けて気づくことができました」