留学体験談
GCI語学・異文化理解留学プログラム(タイコース)報告No.4
今回は「企業視察編」をお届けします。
GCI語学・異文化留学の特徴の1つは、単に語学研修だけでなく、異文化体験や英語でのコミュニケーションをビジネスの現場を通じて理解するところにあります。バンコクでは、毎週木曜日の午後を企業視察の日としてプログラムが作られています。
8月21日(木)Kanebo Cosmetics (Thailand) Co., Ltd.
バンコクでのプログラムがスタートして4日目にして最初の企業視察です。この日は、カネボウ化粧品のタイ現地法人に伺いました。学生は少し緊張気味です。
日本で20年以上国内業務に携わり、今回が初の海外赴任が初めてという現地法人社長より、タイの化粧品市場やタイ市場におけるカネボウ化粧品の取り組みなどについて大変分かりやすいご説明を頂きました。同社のタイ市場における主力商品のひとつKATE Tokyoと直接競合するMAYBELLINE NEW YORKを比較して、カネボウ化粧品の戦略について興味深い話をお聞きすることができました。
続いて、タマサート大学の先輩でもある現地スタッフより、日本企業で働くこと、カネボウで働くこと、豊かな人生を送るためには、など幅広いトピックで英語による講義がありました。このスタッフさんは昨年のプログラムでもご対応頂いた方です。彼女は大学の専攻でもあるフランス語の他、英語、日本語、韓国語、もちろんタイ語の5カ国語を駆使してキャリアを積んできたそうです。学生から、企業ミッションの日本語バージョンと英語バージョンが異なるのはどういうことか?という厳しい質問も。
昨年同様に「熱い」プレゼン。最後は「Yes, I Can Do It!」でした。
当然、文京GCIの学生も「Yes, We Can Do It!」です。
お忙しいところ、本当に有難うございました。
8月28日(木)Siam Okamura International Thailand Co., Ltd.
2回目の企業訪問先は、オフィス家具・店舗什器の大手、岡村製作所のタイ現地法人です。同社はタイに生産拠点もあり、その製品の一部は日本にも輸出されています。最近では、歌舞伎座の椅子を納入したことがニュースで報じられています。
まずは自己紹介から始まります。GCI生のほとんどが、英語・スペイン語・トルコ語・中国語といった3つの言語を勉強していることに、社員さんたちは少しビックリ。
日本人の現地法人社長による「Do you know Japan?」のレクチャーからプログラムがスタートします。異文化を理解するためには日本を自分を知らなければならない、コミュニケーションのベースは互いに良く知ること、などなど。GCI語学・異文化理解留学のコンセプトそのもののようなお話しでした。
社長のレクチャーから始まって、7名ものスタッフよりレクチャーをして頂きました。この日のためにわざわざシンガポール支社から出張して来て下さった方もいらっしゃいました。上の写真の方は日本人のデザイナーさんです。日本を見つめ直すために、3カ月前あえてバンコクに赴任することを決断されたそうです。
レクチャーは日本語と英語によるプレゼンテーション形式です。バリエーションに富んだ話に、学生は聞き入っていました。
同社のオフィスはショールームを兼ねています。
レクチャーの後はタイ人デザイナーさんの英語による説明です。オカムラの誇るデスクチェアーの「秘密」に、学生は興味津々。
社長イチオシのチェアー。
座り心地は顔を見れば分かりますね!
同社では、1カ月に1度、このような立食イベントを開催しているそうです。
毎月、担当者が変わり、メニューのテーマが違うそうですが、今日は私たち日本人学生に合わせた「テーマ:辛くない」との事。
言葉の違いからくる社内のコミュニケーション不足を解消するための日系企業の工夫のひとつです。
「文京GCIのために始めたレクチャーですが、実は我々社員のためのもなっているんです」と、社長の有難いお言葉。他にも同様の寛大なお言葉をスタッフの方々から頂戴しました。お忙しいところ、誠に有難うございました。お昼をご馳走様でした。
9月4日(木)Siam Nistrans Co., Ltd.
この日はフォワーダー大手である日新のタイ現地法人を訪問しました。
フォワーダーと言われる会社は、例えば日本メーカーが海外市場での販売のために製品を日本の港から輸出して、相手国の販売業者まで届けたい時、日本メーカーの工場から出荷する時点から外国の業者の戸口に届けるまでの、梱包・輸送・保管・通関手続きなど一切の業務を行う会社です。同社は日本の貿易の土台を担い、グローバルに展開するロジスティクス企業の1つと言えます。
今回は同社の御手配で、川﨑汽船の方からバンコク港の案内もして頂きました。
港のご説明は、タイ川﨑汽船の日本人スタッフの方がして下さいました。上の写真は同社のコンテナです。
港湾施設内は危ないので自動車で移動です。なんと白バイ先導。VIPになった気分です。
バンコク港はチャオプラヤ川の河口から20~30キロほど遡ったところに位置しています。水深が8メートル程度しかないため、最近の超大型船は接岸できません。
GSI生全員が港の見学は初めて。
港からバンコク市内の日新のオフィスに戻り、バンコク支店長よりフォワーダーの業務と日新のビジネスについてレクチャーをして頂きました。GCI生にとっては初めて聴く専門用語が多かったと思いますが、しっかり質問もしていました。
お忙しいところ、本当に有難うございました。