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留学体験談

(保)海外短期フィールドワーク(マレーシアコース)報告3

保健医療技術学部海外短期フィールドワーク(マレーシアコース)に参加している学生からの報告です。

 

 

マレーシア病院実習3日目。先日の病院実習では「言葉の壁」が想像以上に高いことを思い知りました。タクシードライバーの恐怖心も加わり、とても不安な気持ちで病院へ向かいました。

今日は精神病棟で作業療法の見学をさせて頂きました。リハビリテーションが行われる病棟から、少し離れて位置しています。扉に鍵はかかっていませんが、常に閉じてありました。精神病棟のスタッフは独自にチームが結成され、治療を行っていました。

スタッフの皆様とあいさつをした後、調理活動を見学させていただきました。日本の方法と似ており、患者に応じた役割を提供して行うようです。作られた料理は、活動の途中に軽食として患者が食べるようです。

その後、在宅患者への訪問治療を行うスタッフとお話しさせていただきました。訪問スタッフは、看護師のケースマネージャーを中心にチームを結成し、訪問治療を行っているそうです。お話の中で印象に残ったことは、在宅患者と家族に携帯電話を提供していることです。患者の体調が悪くなった時、常に警察や病棟スタッフが対応できるシステムを作っているそうです。推論ですが、駅から病院の距離がかなり遠く、タクシーは料金が高いため、定期的な通院が難しいのではないかと考えました。そのため、マレーシアにおいては訪問療法が欠かせないのではないかと思います。

施設内の公園で体操・アクティビティをした後、活動中の心理状況のフィードバックを行いました。日本のアクティビティと比べ形式的でなく、患者の自由度が高い活動だと感じました。フィードバックの方法は、紙に記して提出する形式でした。

全体的に、日本で行われている作業療法と大きな差は無いと感じました。そのため、スタッフと会話をしても違和感がなく、スムーズに理解できました。一方で、日本と比べ、活動が形式的でなく、患者の自由度が高いと感じました。活動の自由度は高すぎない方がいいと聞きましたが、自由度が高い分、スタッフが適切に介入していると感じました。

マレーシアでの病院実習は始まったばかりですが、少しずつ日本との違いが理解でき始めたような気がします。マレーシアの熱さに判断力が低下しているわけでは無いことを祈りつつ、明日の病院実習もたくさん勉強しようと思います。 (T.I.)