留学体験談
【中国】北京語言大学 交換留学レポート①
留学先 :北京語言大学
学部・学科 :外国語学部 英語コミュニケーション学科 国際教養コミュニケーション専攻
留学期間 :2019年8月26日~2020年1月15日
氏名・学年 :A・Hさん(留学時:2年生)
1.留学のきっかけ
私は、中国の北京に五か月弱留学した。大学入学前から、英語圏か中国への留学を考えていた私は、第二言語で中国語を選択したことをきっかけに中国への留学を目指すことにした。2年生が時間的
に留学に行く良いチャンスだと聞き、期限を過ぎてしまってから申請したが、先生の計らいで行かせてもらえることになり、本当に感謝している。この留学で、語学力を磨き、自分の将来について考える機会に
しようと思い、中国に行った。
留学前、私は大学の授業の他に週に1,2回しか中国語を勉強していなかった。その為、留学当初中国語はほぼ分からないのに、自分でどうにかしなくてはいけないというプレッシャーを感じていた。また、初めての長期留学のため、しっかり生活できるかが不安だった。
2.授業
中国に着いてすぐに大学に向かい、入寮手続きをした。その次の日には、入学手続きを行い、クラス分けテストを受けた。私は、初級レベルからのスタートだった。授業は主に英語で受け、先生がクラスのレベルを見ながら中国語でも説明してくれるので、語学を学ぶにはとても良い環境だった。先生は二人いて、お母さんとお父さんみたいな優しい中国人の先生だった。授業内容は、パワーポイントに教科書の内容を分かりやすくまとめてくれたものを参考に、本文から文法や新単語を学ぶ。教科書の内容は中国の文化や習慣についての話題が多く、興味深かった。授業はすべて午前中に終わり、午後は自分の時間がたくさんあった。バイトもできないので、勉強するのにこんなにいい機会はないと思い、たくさん勉強した。その日の授業でとったノートをまとめながら復習し、次の日に習う単語や本文を復習した。その他にも、自分で買った中国語の参考書を日本から持ってきていたので、それも毎日コツコツと進めた。
3.クラスメイト
北京語言大学は世界中から留学生がたくさん来ている国際的な大学だ。授業中は、クラスメイト達が英語や中国語を使って積極的に発言や質問をするので、私も意見を言うことに抵抗を感じることなく過ごすことができた。休み時間、フランス人のクラスメイトと話していた時に、言いたいことを英語でも中国語でもうまく伝えられずに「对不起(ごめんね)」と言うと、「为什么对不起?我们一起努力学习汉语。(なんでごめんね?一緒に中国語の勉強頑張ろうね。)」と言ってくれた。学生同士で励ましあい助け合いながら授業を受け、クラスの雰囲気もとても良かった。もっと話したいという思いから、モチベーションを高く維持できた。
4.放課後
放課後は、学内にあるコートでバレーボールやバドミントンなどをして過ごした。学内にあるといっても、近隣の大学生や住民も気軽に利用できるのでそこでもたくさんの友達を作ることができた。週末や祝日は、中国人の友達が北京にある歴史的観光名所に連れて行ってくれ、中国の長い歴史や、中国人の歴史や自国に対する価値観を感じた。
五か月弱という短い間での留学だったが、特にリスニング力が伸びたと感じた。留学当初はあまり聞き取れなかった先生の中国語での説明も、学んでいるうちに理解できるようになった。英語が通じない、店員や寮の掃除をしてくれる人とも、だんだん中国語を使って話せるようになっていると実感できた時は本当に嬉しかった。本当のことを言うと勉強は嫌いだが、人とのコミュニケーションを通じて中国語を自分のものにできる所が、留学の魅力だ。
5.留学を振り返って
この留学を通して、自分の将来についても考えが変わった。留学前は、英語や中国語を使って、日本で外国人を助けられる仕事に就きたいと思っていた。しかし、日本から出てみて、日本語を話せることが長所だと気づき、海外で日本について知りたいと思っている外国人の手助けができたらいいなと思うようになった。その為に英語や中国語などの語学力をより向上させなければならない。大学4年間は自分が思っていたより、はるかに短く、やらなければいけないことは山積みなのだと気づくことができた。
日本にいると、中国のネガティブな面ばかりが注目され、偏った情報に触れることが多い。私も中国に行く前は、ニュースで見てきた中国に対するマイナスなイメージ(空気が悪いとか、マナーが悪いとか)を信じてしまっていた。しかし、実際に行って自分の目で見て知ってみたら、日本でのイメージとは全然違う(ほとんど毎日晴天だし、心優しい中国人がたくさんいる)ことが分かり、中国に留学して本当に良かったという気持ちでいっぱいになった。それと同時に、今まで知ろうとしなかった自分も恥ずかしくなった。中国人の日本に対する関心度に比べて、日本は中国に対する理解が浅い。帰国後、日本の歴史や政治、時事問題についてはもちろん、中国や世界のニュースにも目を向けるようになり、世界に対する視野がとても広がったように感じる。外国語を学ぶ身として、これからも世界を知る努力をしようと思った。そしていつか、日本人と世界の人々の交流を手助けできる人になりたい。