精神保健福祉士と社会福祉士のダブル受験
人間福祉学科精神保健福祉士養成課程では、ソーシャルワーカーを目指す学生に精神保健福祉士に加えて社会福祉士国家資格取得を推奨しています。2021年2月6日と7日の2日間にわたって行われた国家試験では、精神保健福祉士養成課程の12名全員が精神保健福祉士と社会福祉士のダブル受験にチャレンジしました。
2019年度は合格率も高かったのですが、2020年度はコロナ感染症の蔓延に伴う行動自粛が影響したためか、精神保健福祉士国家試験合格者は7名58.3%、社会福祉士とのダブル合格者は5名41.7%でした。
精神保健福祉士養成課程卒業生の進路は、12名中5名が公務員、3名が医療ソーシャルワーカー、多機能型事業所1名、高齢者施設1名、放課後デイサービス1名、その他1名というように福祉の現場に就職します。近年、「児童虐待」に対応するために児童相談所をはじめとする行政機関から社会福祉士や精神保健福祉士資格を所持したソーシャルワーカーへの期待が高まっています。精神保健福祉士養成課程で学んだことを現場で生かし活躍していただきたいです。
そこで国家資格を所持し行政機関(障害福祉課精神担当)に働き3年目を迎える卒業生Aさんの声を届けたいと思います。Aさんは「学生の時に最も印象に残っている学びは精神保健福祉実習でした。入院時の面接に同席させていただくなど病気からくる障害のみならず、児童思春期病棟での実習や地域の事業所では作業プログラム終了後に銭湯を共にするなど精神障害者というよりひとりの人としてかかわることの大切さを学んだことが大きかったし楽しかった」と。そして、「現在、一人ひとり異なる病気の特徴やニーズ・環境などを総合的にアセスメントし、信頼関係をつくり、支援することで、利用者の方自身が新たな人生を歩む姿を見ることがやりがいになっている」と述べていました。下記は、利用者のところへ訪問するところの写真です。精神の障害を抱えてもその人なりの生活や人生が送れるよう支援と共に環境をつくることで住みよい地域につながっていくのです。