東京社会福祉士会・実践研究大会2024が本学で開催されました!!
11月23日(土)本学本郷キャンパスで、東京社会福祉士会・実践研究大会2024が開催されました。
当日は293名の参加がありました。
今回のテーマは「次世代を担う君へ~社会福祉士ってすごい~魅力ある仕事・活動」です。
午前中のシンポジウムでは、本学人間学部人間福祉学科鳥羽美香教授より、まずテーマに沿った問題提起がされました。
社会福祉士は、子ども・高齢者・障害者等全ての人々が地域で暮らし、生きがいある生活ができるような「地域共生社会」を実現させるために、
ソーシャルワークの機能を発揮し、多様な課題への対応や社会資源の開発等の役割を担うことが求められています。
ヤングケアラー、社会的孤立等多様化・複雑化する生活ニーズを背景に現代社会に必要とされる専門職です。
また社会福祉士の仕事は創造性をもって様々なニーズに対応していく、非常にやりがいがある、魅力ある仕事です。
時代とともにニーズは変化し、制度も変遷していくので、実践者は学び続ける必要があります。
国家資格は、実践をする上で必要不可欠ですが、資格を取得してから、さらに自分のスキルを向上させることが重要であり、そのことを踏まえて様々な機会で「学び続ける」ことが大切だと思われます。
以上、鳥羽氏からはテーマへの問題提起と共に本学で今年度開校された専門職大学院、福祉医療マネジメント研究科の状況も報告されました。
続いてのシンポジウムでは本学の在学生と卒業生が登壇しました。
人間福祉学科4年生の牧野拓海氏と西東京中央総合病院医療ソーシャルワーカーの貝谷美沙希氏です。
貝谷氏は、人間福祉学科の2023年度卒業生です。
まず、牧野氏の報告では、自らの実習体験を述べ、相談員の仕事の幅広さ、知識が必要なことを学び、さらに、コミュニケーションが信頼関係の基盤になっていることを感じたということです。
卒業後はまず介護福祉士としてキャリアを積んだうえで、将来、社会福祉士として、利用者やその家族、他職種、地域の人々など多くの人から頼られる存在になりたいと考えているとのことでした。
貝谷氏は、医療ソーシャルワーカーとして1年目の新人ですが、業務の中で感じることを中心に発表しました。
それぞれの患者はたとえ疾患名が同じでも、誰ひとりとして同じ状況の中で生活されている方はいないこと。
また、患者の中には疾患という1つの課題から退院後の家族との生活、さらには今後の生活を考えた時の金銭面など様々な課題が生じる場合があること。
このように、1人につき課題が1つとは限らないことを感じたとのことです。
そのため、社会福祉士は退院先を決めるだけでなく、様々なことを考慮して今後の生活について総合的に考えていかなくてはならない支援に答えのない職業だと感じるとのことです。
そして患者が退院されてからは、他機関にバトンタッチする場合も多いので、だからこそ他機関、多職種との連携が必要であると感じる。限られた時間の中で、社会福祉士ができることは何なのか、
本人、家族が納得した選択を選べるように、誰とどんな情報を共有して、本人にどんな情報を提示するか生活の鍵を握ることにもなる職業だと感じたと述べられ、
非常にやりがいのある仕事であるとともに、学び続ける大切さを述べられました。
当日は多くの社会福祉士が参加され、大変盛況な会となりました。